「ペップマジックならぬペップ“ロジック”」本編 

itch の Football goes on vol.103(本編)

CLクォーターファイナル2ndレグレビュー
「ペップマジックならぬペップ“ロジック”」


フットピーポーよ!ここからが本題です!


前回も書きましたが、試合前の僕の注目点はペップが1stレグで猛威をふるったポルトの高い位置からのハイプレスにどう対応するのか、でした。ペップはそれについて2つのポイントを修正してきました。

まず前回定番の4-1-2-3だったフォーメーションを、4-2-3-1に修正してきました。前回プレッシングの狙い撃ちにあっていたピポーテのシャビアロンソのそばに、チアゴ・アルカンタラを配置。ダブルボランチ、というより「ダブル・ピポーテ」の構えです。

当日の実況でも解説しましたがポルトのフォーメーションは4-1-2-3。その中盤とスリートップ「2-3」の5人で前がかりにプレッシングを行い、バイエルンの低い位置でのパス回しを制限したのがうまくいっていたのが1stレグです。

バイエルンは1stレグでは4-1-2-3でした。低い位置でのパス回しでボールを受ける「4-1」の5人に対し、ポルトは「2-3」の同じく5人でプレスをかける。数的同数であり、中央の「4-1」の「1」であるシャビ・アロンソと、「2-3」の「2」であるエレーラ、オリベル・トーレスのマッチアップでは数的有利。シャビ・アロンソは即座に囲まれ、苦し紛れのパスはことごとくカットされる。ポルトのプレスがビシビシ決まっていました。

ペップの考えはシンプルでした。シャビ・アロンソに代え競り負けないフィジカルタイプを入れるのではなく、あくまでパス回しの要員を増やす。ピポーテが1人だったからプレスを受けた、じゃあピポーテを二人にしよう。この人は決してロングボールで中盤省略、なんて考えません。あくまでマイボールありき。「ボールは友達」を地で行く人です。

じゃあポルトはより前がかりに、アンカーのカゼミロもプレス要員に加えればいいはずです。それに対しての対策がペップのもうひとつの手、試合前のトークライブで注目ポイントにあげたラームの位置です。

この試合でペップはラームを4-2-「3」-1の「3」の右。サイドアタッカーの位置に入れてきました。

1stレグでバイエルンが苦戦した原因のもうひとつは、攻撃の幅の無さだと思っていました。ロッベン、リベリーの両翼を失っていたバイエルンはゲッツェとミュラーにその代役を任せましたが、この両者はそもそもサイドが本職ではありません。両者は中央にポジションし、1stレグでのバイエルンの攻撃は中央に偏っていました。

中央とは選手が密集し、それがゆえに360度全方位からプレッシャー受けるエリアです。ところがタッチラインがあるサイドはその半分180度の世界。おまけに中央ほど選手は密集していません。

「ボールの避難所」ともいえるサイド。そこを1stレグのバイエルンは使えていなかった。ポルトのプレッシングの網に必要以上に引っかかったのはそのためです。

しかし2ndレグではその「ボールの避難所」にペップはラームを配置してきました。ラームは最近ではすっかり中盤の選手が板についてきましたが、もともと世界一の右サイドバックと呼ばれた選手です。その選手が右サイドの高い位置にポジションしている。

バイエルンからみて右サイドの高い位置、それはポルトからみると4-1-2-3の泣き所であるアンカーの脇。さらに言うとおそらくペップに散々注意されたのでしょう、逆サイドのゲッツェもこの試合序盤では左サイドの高い位置をしっかりキープしていました。ポルトのアンカーであるカゼミロは常にその両サイドのカバーが突きつけられていたんです。前線のプレスに参加したくてもいけない状況が。。

ポルトの前線は試合開始から1stレグと同じようなプレッシングをしかけようとしました。しかし下がってきたチアゴとシャビアロンソのダブルピポーテにパスを回され、食らいつきすぎればアンカー脇のラームとゲッツェにボールを入れられてしまう。ポルトの両ウイングはそのケアの為に高い位置をキープできず、ダブルピポーテのパス回しにバイエルンの両サイドバックも自由に参加しだす。ボールをキープできるバイエルンのディフェンスラインは高く押し上げられ、選手達の距離感はショートパスを回すのに最適に。そしてプレスはますます空転していく…

ロペテギにまんまとやられた1stレグに対する、ペップの完璧な解答でした。

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混乱するポルトを相手に前半のうちに5ゴール。勝負は決着しました。
しかしそこからの後半のロペテギの意地も見事でした。

中盤で構造的に数的不利の状況を作られている事を察知したロペテギは、3バックにして中盤を厚くし、プレッシングを強化。パス回しを制限し、時にはカットをして何度かチャンスを演出しましたね。

それに対してペップもすぐさまに3バックで対応。するとロペテギも中盤の構成を変化させ対応。するとペップもそれに合わせてすぐさま動く。

ロペテギとグアルディオラ、バルサの遺伝子を持つ二人がドイツとポルトガルのチームを率いて、ヨーロッパの晴れ舞台で戦術合戦。テクニカルエリア最前線でズボンが裂けるほど身振り手振りでポジション指示をするペップ。同じく髪を振り乱して何とか一矢むくいようとするロペテギ。勝負は決したものの後半のあの感じもまた密度が濃く、本当に面白い1試合でした。いまんとこ今季CLのベストバウトです。

それにしても驚くのはラームの万能性です。ラームはこの試合を右サイドアタッカーで始め、右ウイングバック、ボランチ、最後はインサイドミッドフィルダーとめまぐるしくポジションを代えていました。

ラームはペップが選手交代を行うたびにポジションを代えました。1つの交代でピッチでは2つ以上の変化を巻き起こすいわゆる「戦術的交代」ってやつですね。忘れがちですけどラームってもともと不動の右サイドバックだったんですよ。彼の中にユーティリティー性を見て、それを引きだし、自らのピッチでの分身として使い倒す。これもまたグアルディオラの凄みです。

とにかく濃い試合で当日はほぼ喋りっぱなしでした(笑)。その内容を文章にまとめてみましたが、やはりとんでもない事になってしまいました(笑)んがしかし!一部に長くてもついてきて読んでくれる方がいると知った今、今回は遠慮なく書きました!だってそういう一戦だったんですから!

チャンピオンズリーグを見逃せないのはこういう試合があるからです。サッカーという競技の奥深さと可能性を見せつけられる大会。観ていないと置き去りにされる、やっぱり世界でもっとも最先端の試合が行われる大会なんだと、まざまざと思い知らされた一戦でした。


さあいよいよCLもベスト4にしぼられてまいりました。レアル、ユーベ、バイエルン、バルサ。文句の無いヨーロッパを代表する強豪たちでいよいよ決勝の舞台をかけた決戦が行われます。


その注目の1stレグの開催ですが、これがナイスタイミングなことに日本ではGW中じゃありませんか!普段はド平日の27時30分キックオフという厳しい条件も、次の日お休みならばノープロブレム!

フットボールビューイングパーティー「De La FOOTBALL LIVE!」はもちろん5月5日27時30分キックオフ「ユベントス×レアルマドリード」、そして全世界が2年間待っていたビックマッチ6日27時30分キックオフ「バルセロナ×バイエルン」を放映します!

このビックマッチを録画して自分の家で観るなんてもったいない!しかも5日、6日はGWスペシャルということで栄のあの「エンポリアム」とタイアップ!試合開始まではガンガンのクラブサウンドで盛り上がりつつ、27時からはチャンピオンズリーグセミファイナルを観戦できるというスペシャルプログラムです!

ここまで7回の開催を終わり、ようやく試合観ながらしゃべる事にも慣れてきたました。特に「バルサ×バイエルン」なんて「もう黙っていてくれ!」「帰れ!」って言われるほど喋っちゃうことでしょう(笑)入場割引キャンペーンもやってますんで、詳しくはイベントHPをチェック!(ココ→http://delafootball.wix.com/delafootballlive

そんな訳で次回はイベント開催直前プレビューを行います、ここまで殺人的長文にお付き合いしてくれた方、お疲れ様でした!そんなアナタなら深夜キックオフ&お喋り攻めにも耐えれるはずです(笑)GWはエンポリで待ちかまえていますから、フットピーポーは全員集合でオナシャス!

ではでは~

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