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「かくなるうえはカミカゼプレス!」FGO vol.113 

itch の Football goes on vol.113
ロシアワールドカップ その3

「かくなるうえはカミカゼプレス!」


スイス戦の敗戦もさることながら、ギータにナゴドの左中間へ2打席連続HRを叩き込まれた大野が心配な今日この頃
みなさんいかがお過ごしでしょうか、itchです。

さあ西野ジャパン第2ラウンドのスイス戦。平日27時キックオフのダメージからやっと回復したので
今日はその辺を中心に話を進めてみましょう。


戦前からスイス戦では4バックに戻すと言われていたとおり、西野監督がこの1戦で採用した布陣は4バック。
それも懐かしの「4−2−3−1」。ザックジャパン時代のお馴染みの布陣でしたね。

ザック以降、アギーレ、ハリルと「4−3−3」の布陣がほとんどだった日本。
そこに「トップ下」のポジションがある久しぶりの「4−2−3−1」。

僕にはそれがハマっているように見えました。

やはり本田は配置するならトップ下が一番機能するんだなと。それは本田が、ではなく、日本が、です。

本田は2列目ならば左、真ん中、右どこでも一定のレベルでプレーができるポリバレントな選手ですが、ひとつクセというか傾向があって、どうしても真ん中によってしまうんですね。

これは香川にも言えることです。両者どうしてもゴールに近い位置に本能的に寄ってしまう。

なので本田、香川をサイドポジションに配置すると日本は真ん中に選手がごちゃごちゃと固まり攻撃は停滞するわ、守備ではサイドエリアを制圧されるわとロクなことが無かったわけです。


ハリルの考えは明確でした。

それならばスターティングメンバーでは使わない。


相手が消耗し、そういった隙が決定的になりにくい(ならないとは思っていない)状況でスーパーサブとして使う。

おそらくハリルがそのまま監督をしていたら本田、香川はどちらか一人だったと思います。

西野監督の方法論は真逆でした。だったら最初から真ん中に置けばいい。

スイス戦の前半。僕はうまくやってるなと観ていました。

なにが良かったって「プレッシング」が決まっていました。


もちろんスイスの運動量がまったく本気じゃなかったという点は差し引かなきゃいけませんが、それでも前半30分あたりまでのプレッシングは久しぶりに効いているように見えました。


本田を中央に置くことで、日本の布陣は変な穴も無く、そして果敢にに仕掛けたハイプレスでスイスに決定的な仕事をさせず、緊張感ある均衡を作ることはできていたと思います。


ただ残念なことにそれは30分限定だったんですね。

この日ワントップでスタメンを飾った大迫のコメントです。


「このやり方だとどんな選手でも30分で死ぬ」


思いだすのは2010年大会直前の岡田ジャパンです。まったく同じ症状でした。


当時岡田監督はその状況に対して「選手ひとりひとりがもう1キロ多く走るしかない」と言ってましたね。


それに対して僕は「選手ひとりひとりがもう1キロ少なく走ればすむようにするのが監督だろ!」って突っ込んでました

ハイプレスを90分間行うことは、さすがのクロップでも不可能です。


一人あたりの運動量を抑えるため等間隔のポジショニングの徹底。効率的なカバーリングの構築。プレッシングをかけるエリア、選手の選定。
そして選手交代を駆使してベンチを総動員する選手運用。etc.etc


90分間行うことが不可能なはずの「プレッシング」をまるで90分間継続しているように相手チームに感じさせる。


それが現代サッカーにおける名監督達のそれぞれの「マジック」なんです。


しかもプレッシングにはもはや様々な対抗戦術も開発されているわけで、ますますプレッシングを機能させ続けることは困難になっていたりします。


この日のスイスがやっていたことはまずサイドから攻め、フリースペースを作っておいてのサイドチェンジ。

それとサイドの深い位置へロングボールでくさびを打ち、ディフェンスラインを下げさせる。

ワンタッチで横にボールを動かし、プレスを空転。消耗を誘う。

なにも特別なことじゃありません。欧州ならもはや降格チームですらやっていることです。
これに対抗しながら、いかに効果的にプレッシングを機能させられるかが、現代サッカーの勝負所なんですね。


これに対して日本は竹やりでB29を落とす!の精神で走りぬいたものの、前半30分で足は止まり、酒井高徳のファーストプレスがかわされただけで、カバーリングの連携が無いので決定的なピンチをむかえてしまい、最後にはファウルを強いられるシチュエーションを作られてしまいました。

精神論で決まるほど、プレッシングは甘くない、というわけです。


残り2か月でチームを作らなければいけない西野監督にとって、バランスに優れたオールラウンドなチームを作ることは不可能でしょう。

かくなる上はひとつの強みに賭けたバクチ。マルチで流すなんて悠長なことではなく「1点買い」の大勝負で大穴を当てるしかないんです。

僕はスイス戦前半30分のプレッシング。あれに賭けるしかないと思っています。


考えるべきはどうしたら「どんな選手でも30分で死ぬ」状況を改善できるか、ではないでしょうか。


ロンドン五輪。そして佐々木監督のなでしこ。日本サッカーが好成績をおさめたその時のサッカーはプレッシングサッカーなのです!

僕はずーーーーーっと日本式のサッカーは「カミカゼプレス」だと思っています。


数々の名マラソンランナーを輩出する持久力。勤勉に、忠実に約束事を守る集団性。将棋という競技を生んだ戦国時代からの布陣へのこだわり。耐えがたきを耐え、忍び難きを忍べるメンタリティ。そしてここ一番、いくよ一発真珠湾攻撃の大博打を打てる捨て身の覚悟。


プレッシングしかないんですよ、我が日本は!


だがしかし!西野ジャパンにはどうあがいても本番まであと1試合しか猶予は残されていないのです!


そしてその最終調整試合パラグアイ戦。西野監督はサブ中心の戦いを明言しています。


軸となるメンバーはあくまでも固定して、そこにプラスアルファをもたらすサブの選手を試す、という意味合いなら良いのですが…


今の日本には貴重な貴重な1戦です。Bチームのような布陣で、狙いも意図もなく、貴重な1戦を浪費することが無いことを祈ってます。


それではまた試合後に!













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