「日本×ベルギー戦レビュー <美しい敗者に逃げるな>」FGO vol.121 

itch の Football goes on vol.121
ロシアワールドカップ その11


「日本×ベルギー戦レビュー <美しい敗者に逃げるな>」


負けても3戦が保証されているグループリーグと違い、負けが即、大会からの敗退となる決勝トーナメント。

ムバッペの爆発でメッシが大会から去り、カバーニの冷徹な2発でロナウドも敗退。ロシアの城壁の前にスペインのティキタカは止められました。

ロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦。ラウンドオブ16では多くの事件が起こっています。

そんな8試合の中でも全くかすむことのない衝撃的な試合でした。まさか自分の国の代表が、ワールドカップでこんな凄い試合を見せてくれるとは!


こういう試合を観たかったんです。なぜ俺はロシアにいないのかっ!この嗅覚のなさ!


そんな訳で今回はラウンドオブ16、ベルギー対日本を振り返ってみたいと思います。


まずこの試合を振り返るのには、やはりグループリーグ第三戦ポーランド戦から考えなきゃいけません。

敗退の可能性もあった6人ターンオーバーの大バクチ、その大バクチの効果がやはりこの試合にはありました。

中7日の休養ができた香川、原口のコンディションはかなり良く、それが試合開始そうそうに出ました。


キックオフから日本はベルギーの3バックとウイングバックに前からプレッシングをして、香川のオープニングシュートの形を作りました。

最初の15分の入りは完璧で、前線の4人の動きにはキレがあり、様子を見て少し引いたベルギーを押し込むことに成功。

その後、徐々に圧力を増したベルギーの攻撃にもしっかりと走力で上回り、カバーとプレッシングを繰り返し、押し込まれながらも、0−0で前半を折り返せました。

最初の15分で作った貯金をうまく残り30分で使い、まず「先制点を与えない」というミッションに成功。


焦るのはベルギーです。


この試合、失うものが多いのはベルギー。間違いが起きて困るのはベルギー。PK戦というロシアンルーレットをしたくないのはベルギー。

迎えた後半、ベルギーは前半からの流れからいきなり前がかりに出てきました。

後半開始早々、左サイドのカラスコとアザールが深く日本の右サイドをえぐります。

ベルギーはアザールが左ウイングのポジションにほとんどいなくて、いても守備にはほぼ戻らず、左サイドのカバーはカラスコがメインで担当していました。

日本は前半からその穴を利用しようと意識的に右サイドにボールを集めていたと思います。

このシーンではそのカラスコすらいない、その状況に柴崎が勝負をかけました。

ハーフライン手前からペナルティーエリア前まで、約40m級のスルーパス。必死に戻り触れようとするヴェルトンゲンのつま先がギリギリ届かず、休養充分の原口の全力疾走した右足にドンピシャというとんでもないスルーパス。

原口のあのクルトワでも届かないサイドネットを突き刺す精度の高いシュートも見事でした。日本の先制点はベルギーの穴を狙った必然性の高いものだったと思います。

先制点が生まれ試合は動き出します。お返しとばかりにアザールがスルーパスからフリーでシュート。これはポストに助けられますが、その後もベルギーは強引に縦パスを早めに入れてきて、同点ゴールを力任せにあげようとしていました。

ベルギーの早めの縦パスからマイボールと相手ボールが目まぐるしく変わる、コントロールされていないトランジションの早さがピッチにカオスを描き出したころ、香川にこぼれ球が。

その時の香川のトラップ。こぼれ球をそのまま打つかに見せて、スッとトラップで引いて間を取ったあのプレー。


昔、レアルの会長がジダンを評したコメントを思い出しました。


「ジネディーヌのタッチはレアルマドリードに深呼吸をもたらす」


カオスなピッチに深呼吸の時間。その不思議な間にベルギーのディフェンダー達の足が一瞬止まる。その不思議な間からスイッチ気味にカットインした乾からスーパーゴールが生まれます。


28時にしてはかなりデカい声がでてしまいましたよ、ええ。


リプレイの映像を見ると、無回転のボールが右サイドに向かってスライスしながら落ちてゆき、クルトワの指先から逃げるようにゴールに吸い込まれていきました。

追加点は必然性もクソもないただひたすらのスーパーゴール。香川と乾という二人で完結させた、スーパープレイでした。

この得点から15分間、ベルギーは混乱状態に陥っていました。

攻撃はより強引にチグハグで、ルカクめがけて放り込むか、サイドの選手が一か八か縦に抜けようとしては跳ね返され、カウンターから酒井に抜け出されあわや3点目なんてシーンもありました。


その頃僕は、もう完全にこの試合はもらった、やっぱり今大会で日本はブラジルと当たる運命だったんだ、そしてアキラ・ニシノの恐怖に怯えるブラジルがおかしくなって、大迫とチアゴ・シウバとアリソンが交錯して転々と転がるボールを本田が押し込んじゃって、え、そうするとベスト4はフランス相手?ムバッペ抑えられるか?なんて妄想していましたね。


流れが変わったのは後半20分。フェライニとシャドゥリの同時投入。


ベルギーはフェライニを右サイドの高い位置に張らせて、アザールをトップに上げて、穴であった左サイドをシャドゥリとヴェルトンゲンで固め、3バックを大きく左に寄せてムニエを下げ気味にする変形の4バックに変更。

ほぼ4トップで強引に縦パスを入れるポイントを増やし、守備の穴を埋めつつより前がかりのパワープレーを仕掛けてきました。


「サッカーで難しいのは2−0」という格言があります。


「2−0」というスコアは動きにくい。総攻撃してくる相手に対して守るのか、攻めるのか。

基本的にそこに正解はないと言うのが、僕の見解です。そこでの決断は監督の「哲学」や「信念」の領域だと思っています。

ただ、相手がフォーメーションを変えてきたことに対して、しかもフェライニのパワープレイという分かりやすい動きに対して、「動かない」というのはどうなのか。

僕には日本が後手をふんでいる間に、ベルギーが強引に流れを引き寄せていったように観えました。

そこに来てあの不運なベルギーの1点目が決定的でした。

しかし、あの失点にはそこにいたるまでの必然性があったと思います。

前半の3バックでは、あの場所にヴェルトンゲンはいません。4バックでサイドバックと化したからこそあそこにヴェルトンゲンはいて、そして日本は誰もいなかった。

日本は右サイドでミスマッチを狙ってポジションを変えるフェライニにマークがずれ、自陣に押し込まれる展開に。


せめてここで動いてほしかった。まだ1−2の時点で。


同点にされ、やっと西野監督は動きます。柴崎と原口に替え山口と本田。

これにも疑問があります。特に柴崎と山口の交代です。2−2の同点にされてからの守備的な選手の投入。1手遅い上に、フォーメーションでのミスマッチが起きているのに、フェライニ問題を解決する交代とは言えません。

本田の投入によりボールの避難場所ができたことで、少し状況は落ち着くかに見えました。本田のFKに8年前を思い出していたその時は、延長に入ってどう修正するのかを考えていました。


しかし唐突に結末が訪れます。


あの超高速カウンターはお見事の一言です。4年前のルカクだったら強引に打ってくれたかもしれませんが、モウリーニョのもと成長を遂げたルカクの冷静なスルーがあの超高速カウンターを完結させました。


日本は間違いなく力の限り戦い、大方の予想を超えてあの優勝候補のベルギーを敗退寸前まで追い詰めました。衝撃的すぎる最後が日本の壮絶な敗退をより強調させる感じです。


はたして日本はクライフの名言「負けるときは美しく」だったんでしょうか。


一見そう思えます。そう思いたくなります。でもあのクライフの名言「負けるときは美しく」は下の句で、実は上の句もあるんです。


「勝つときは多少汚くてもいいが、負けるときは美しく」


これがクライフの名言の全文です。


日本はグループリーグ第三戦で「勝つときは多少汚くてもいいが」を実行しました。

まるでそれがひどい事のように賛否両論巻き起こりましたが、クライフも認めているようにそれはサッカーでは昔からよくあること。


多少汚くてもいいがまず勝つことを目指し、それでも力が及ばない時でも、負けを恐れず、悔いなく戦え。おのれを出し尽くせ。

それが「美しい敗者」だ、と。

それがクライフの名言「負けるときは美しく」の真意だと僕は思っています。


だから僕にはまだ日本が「美しい敗者」を名乗るのは少し早い気がしています。

本当にやれることは全部やったのか?

そこに1点の悔いもないのか?

やれることはまだまだあるはずです。

「美しい敗者」に逃げ込んでいる場合じゃありません。

2−0になってからの15分間。ベスト8。それがはっきり見えた試合でもあったんです。


日本もまた他の敗戦国とともにロシアから去ることになりました。

ただそこに、僕は怒りも悲しみもありません。こんなことは初めてです。

あるのは参加6大会目にして、ワールドカップにただ出るだけではなく、戦える国になったんだという驚き。

グループリーグ最終戦でターンオーバーをして主力を休ませ、変に守備的じゃないいつものサッカーでラウンドオブ16を戦い、あと一歩のところで敗退したという驚き。


今回のチームは僕の中にあった「日本なんて」という卑屈さを吹き飛ばしてくれた。

日本はワールドカップで普通に戦った、日本人監督、選手を含めてついにそこまできた。

もはやワールドカップは参加するだけじゃない、4年に1度「勝ちにいく時」なんだと。

日本サッカー史上において偉大な一歩を刻んだこのチームを僕は忘れません。今後の基準とします。


それだけにこの4年間の過ごし方をしっかりと振り返らなければいけません。


日本が目指すべきサッカーをしっかり検証し、4年後を逆算してその道をしっかりと進む。

次の4年後の「勝ちにいく時」に、やり残したことが無いように、全てを出し尽くせるように。


この1戦を「美しい敗者」でかたずけるのはもったいなさすぎます。


なんにせよ、後半開始からの20分間、最高の気分でした。こういうことが起こる。ボールが転がっている限り、諦めなければ何かが起こる。

やっぱりサッカーは、そしてスポーツは素晴らしい。それを改めて感じさせてくれた我が代表には最大級の感謝しかありません


ラウンド16は終わり、いよいよ大会はベスト8。サッカーは前に進みます。

はたしてこの番狂わせの流れは続くのか?ベスト4の顔ぶれは?

睡眠不足はまだまだ続きそうです。

それではまた!



KING LA 

需要があるかは知りませんが、自分の分は作ろうと思ってます。


lebron_LAc.jpg

S__16990210.jpg


https://www.dlive.net/product-page/レブロン-king-tee


欲しい方いらっしゃればぜひ、ホームページトップ の「プレゼントオーダー」よりお入りください。


LebronLakers.jpg


「ポーランド戦レビュー&グループリーグ総括 <西野監督の決定力>」FGO vol.120 

itch の Football goes on vol.120
ロシアワールドカップ その10

「ポーランド戦レビュー&グループリーグ総括 <西野監督の決定力>」FGO vol.120


確かに試合には負けました。

しかし大バクチに勝ちました。ポーランド戦はそういう戦いだったんです。


いよいよ日々の睡眠不足が深刻な問題なってきた今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか、itchです。

今回はポーランド戦を振りかえりつつ、見事決勝トーナメントを突破した日本のグループリーグを総括してみたいと思います


いや〜しかし、この采配をヒディンクとかモウリーニョとかとかがやったとかなら驚きはありませんよ。


まさか日本人監督でこの大バクチを、しかもワールドカップの舞台で打てる人がいるとは思ってもいませんでした。

ポーランド戦は多くの議論を巻き起こしていますが、僕は西野監督の信念を貫く「決定力」に唸りましたね。


僕が唸った西野監督の「決定力」は3つ。


まずスターティングメンバーです。

僕は前回のプレビューで「大迫、香川、柴崎、吉田、昌子以外はターンオーバーすべし」と主張しました。

しかし西野監督のターンオーバーはそれを超える6名もの入れ替え。

消耗の少ないフレッシュな選手を入れ替え「4−4−2」フラットでハイプレッシング。

日本の立ち上がりを観るに西野監督の意図を僕はそう感じました。

これに対して「勝っているチームのベストメンバーをいじるとは何事だ」という批判があります。

確かにこの試合のスターティングメンバーは連携面や、技術的な問題などで特に攻撃がうまくいきませんでした。



しかし前回も書きましたがグループリーグ第三戦は「条件戦」なんです。

その条件とは第一に「決勝トーナメントに進出するには」です。

その上で、何位抜けが有利になるのか、そして選手のコンディション管理などチームマネージメントを苦心するのが監督の仕事です。

ただ目の前の相手だけではなく、同グループのライバル達の動向、さらにその先、それらとも戦うのがグループリーグ第三戦なんですね。


西野監督のが実行したターンオーバーは「決勝トーナメントに進出するには」という命題と、チーム事情をギリギリのところですり合わせる綱渡りのようなギャンブルです。

このポーランド戦だけを観れば「勝っているチームのベストメンバーをいじるとは何事だ」は正論でしょう。

ただその先を考えた時にこのターンオーバーはハイリスクだけどリターンも大きい「賭けるに値する」ギャンブルだったと僕は思います。

このスターティングメンバーから西野監督がリスクを冒してでも決勝トーナメント1回戦に照準を合わせていることが分かります。

決勝トーナメント1回戦から逆算して主力を6人休ませる。頭で分かっていても敗退の可能性のある第三戦でそれを実行するのは勇気がいると僕は思います。

はっきりいって大バクチです。せっかくの勝ち点4をドブに捨てるかのような、オーラスの大バクチ。

ポーランド戦はこの大バクチからすべてが始まっていると、僕は思います。


次に唸った「決定」は賛否両論真っ二つで議論を呼んだ「試合の終わり方」です。

これもやはりこの1試合だけで考えるのではなく、「決勝トーナメントに進出するには」という命題で動く、グループリーグ第三戦の特性のもとで考えなくてはいけません。

先制され、コロンビアに勝ち越しゴールが生まれるまで、西野監督は大迫、乾と、温存していた主力の攻撃的な選手を投入しています。

先制され当初のプランが崩れた。「決勝トーナメントに進出するには」という命題に対してごく当然の交代です。

事件はコロンビアが先制し、「決勝トーナメントに進出するには」の条件が変化した時に起きました。


この時の「決勝トーナメントに進出するには」の条件は

㈰日本が同点に追いつく

㈪追加点を取られず、フェアプレーポイント上イエローカードを2枚以上、もしくはレッドカードをもらわない

㈫コロンビアが追加点をあげる

㈬セネガルが同点にしない


以上です。そして西野監督の「決定」は長谷部を投入してフォーメーションを「4−1−4−1」にしての「逃げ切り」

これに対して「負けている状況で守りを固めて時間かせぎをするなんて」「セネガルが同点にしてたらどうするんだ」と批判されています。


あの場面で香川、もしくは本田を投入して同点を目指し、自力での突破をあくまでも目指すべきだったのではないか、と。


しかしこの時のチームの状況はどうだったのか。


気温35度オーバーの状況の中、前からのプレッシングを行ってきた各選手の足は止まり、ポーランドのカウンターを制限できなくなりつつありました。

右からのクロスに抜け出したレバンドフスキーが合わせたシーンには「終わった」と思いました。幸運にもボールは枠を超えてくれましたが。そんな幸運が続くのか?

はたして本当に一か八かで同点を狙いにいかなければいけない状況なのか。

はたして一番確率が高い「決勝トーナメントに進出するには」とは?

僕の答えも西野監督と同じです。0−1逃げ切り。この状況で同点を目指すよりも、この状況で逃げ切る方に賭ける。

6人ターンオーバーは大バクチですが、この状況でのこの選択は本命に固く賭ける、ターンオーバーに比べたらかなり常識的な判断だったと僕は思います。

6人ターンオーバーの大バクチを完結させる最善の手段と言ってもいいでしょう。


ターンオーバーするからこういう事態になった!初めからベストメンバーで行けば良かったんだ!というのは間違えています。

まず「6人ターンオーバー」は試合前のどう戦うのかという「戦略」の話です。

「同点を目指すか、0−1で逃げ切るか」は試合の中での状況に対応する「戦術」の話です。

「冒険するな!」と言っておいて状況が変わったら「こうなったら冒険しろ!」と状況だけで批判しているだけ。矛盾しています。


「逃げ切り」というのは後半37分の長谷部の投入から始まったわけではありません。


6人ターンオーバーをし、主力を温存した「4−4−2」フラットで、ポゼッションを捨ててプレッシングを採用した試合開始から始まっているんです。


繰り返しますがこの試合はスコアも重要ですが勝ち点、得失点差、そしてフェアプレーポイントまで考えた争いなんです。

西野監督の「逃げ切り」という「決定」は試合プランにのっとった納得のいく、矛盾のない策だと僕は思います。


そして3つ目の唸った「決定」がゴールキーパー川島の起用。


1、2戦でミスから失点を重ねてしまった川島は、猛烈な批判にさらされていました。

実際にこの大会前から川島の様子は不安定で、特に判断ミスが目立ちました。

替えるなら第二戦だったと思います。第一戦で勝ち点3を取れて、まだ取り戻せる第二戦です。僕もそう主張しました。

しかし西野監督は第二戦でも川島を起用。そして川島はまたしても判断ミスから傷口を広げることになってしまいました。

そして迎える第三戦、ピッチには川島が、しかもキャプテンマークを巻いて立っていました。

日本のような基本的に格上のチームと戦うことを前提としたときに、僕は一番重要なのはゴールキーパーだと考えています。

「1点もののビッグセーブ」これが格上との勝負には不可欠です。

はたしてこの試合で川島はその期待に応えて2点は防いでくれました。

僕の中でポーランド戦のマン・オブ・ザマッチは川島です。

西野監督は交代よりも川島を信じた。復調に「賭けた」。

ここでも西野監督は見事に「賭け」に勝っています。


たぶん川島も覚悟はしていたと思います。替えられても仕方がないかなって。

逆を考えてみましょう。この試合で川島を替えて、グループリーグで敗退していても、その川島の交代に批判は起きないと思います。


西野監督の3つの「決定」の凄いところはそこです。


僕がこのポーランド戦での西野采配を観て、瞬時に思い出した事があります。

2007年日本シリーズ第5戦中日対日本ハム。そうあの「山井の史上初シリーズ完全試合未遂事件」です。

あの時も日本は賛否両論に真っ二つになりました。9回に岩瀬を投入した落合監督は批判にさらされました。

もしもあの時、山井を続投させて逆転され。そして最終的に日本シリーズを落としたとしても、落合監督を批判する人は少ないでしょう。

それでも落合監督は動いた、自分の意思に従い、8回をパーフェクトピッチングしている投手を替えた。

それが勝利への確率がもっとも高いという、自分の「決定」を貫いた。批判を覚悟して。


西野監督がポーランド戦で「決定」したことも同じだと思います。


監督という仕事で一番重要なこと、それは自らの責任において「決定する」ことだと僕は思います。

その誰に何と言われても「決定する」方向性、それがその監督の哲学と呼ばれるもの。

保身的な「決定」もあれば、冒険的な「決定」もあるでしょう。中には「選手たちが自分で考えろ」と「決定」することを避けるような監督もいます。

西野監督の「決定」は失敗したら大批判が巻き起こる類のものばかりです。

しかし西野監督はそこから逃げなかった。積極的に自らアクションを起こして「決定」しました。


確かに試合には負けました、しかし西野監督が考え狙った大バクチに、西野監督は見事に勝ったと僕は思います。


多くの人が予想したグループリーグ敗退を覆し、決勝トーナメントに進出。

しかも主力6人を休ませるターンオーバーも成功させて。


西野監督が大バクチを打って、得たリターンです。


これで日本は3回目の決勝トーナメント進出ですが、グループリーグを戦うことでいっぱいいっぱいだった過去2回と今回は価値が違います。

冒頭にヒディンクやモウリーニョがやったのなら驚かないけどと書きましたが、西野監督もこれらの監督と同じ類の監督であると証明した訳です。

この第三戦を批判する中には「子供たちに悪影響がある」という意見もありました。

僕は逆だと思います。

このポーランド戦は日本サッカーにおいて転換期にもなりえる画期的な試合だったと思います。

それが外国人監督ではなく、日本人監督によって行われたというところがまた希望があります。

選手のレベルは世界に近づきつつあります。後はその駒を使って戦う監督のレベルが世界に追いつけるか。

ここ数年の日本の課題はそこだと僕は考えています。


ワールドカップで優勝したことがある国に100%共通の事実があります。

ワールドカップを優勝する条件といってもいいその事実。

それは「ワールドカップはいままで外国人監督が優勝したことが無い」ということです。

ある程度のレベルまでは強豪国のコピーで到達しても、それ以上に行こうとすれば、その国のサッカーに関わる全てが問われる戦い。それがワールドカップです。

日本はここまで急激なスピードでレベルアップをしてきて、今では6大会連続出場をはたすワールドカップの常連という所までは来ました。ついにはベスト16の壁を超えるにはという段階にまでやってきました。

それにはその国のサッカーを深く理解し、引き出す事ができる監督が不可欠です。

西野監督がやってのけた事はその足掛かりになりえる。岡田監督と真逆の方法論で決勝トーナメントに進出した、日本サッカーにおける「第二の男」。

世界のサッカーと比べても違和感の無いサッカーをする人。勇気をもって、決断することの大切さを教えてくれる人。むしろ子供たちに積極的に見せたい人。


攻撃的だけど状況判断にも柔軟、そして何よりも批判を恐れぬ勝負師。


ついに日本人にもこんな監督が現れたのかと感無量なグループリーグの戦い方でした。

西野監督のグループリーグ3戦の戦い方は満点というか、ちょっと想定以上の凄みすら見せてもらえました。


なぜ我がグランパス時代に見せてくれなかったんだ!てゆうかグランパス時代が無かったことになっていないか?という想いはありますけどね(笑)


さあ迎える決勝トーナメント1回戦の相手は、タレント集団のベルギーです。


重戦車ルカク、世界最高峰のゲームメーカー デブルイネ、その他にもメルテンスにクルトワ、コンパニ、アンデルワイレルト、ヴィツェルにカラスコ、フェライーニ!

そしてそんなタレント軍団の頂点に君臨する王様エデン・アザール!

堂々たるロシアワールドカップ優勝候補です。もうなんだかウイイレのミーハーなマスターリーグのチームみたいなメンツです。

難しい戦いになるでしょう。世界の誰もがベルギーが勝つことに疑いはもっていません。


しかし西野監督が率いる日本代表なら「もしかしたら」というわずかな希望が僕は抱けます。

それだけの戦いを西野ジャパンはグループリーグで見せてくれました。

西野監督が川島を信じたように、ここまで来たら僕も西野監督を信じてみようと思います。


完全無欠のようなベルギーですがその「3−4−3」の日本から見て右サイド、どうしても自由に真ん中気味にポジションするアザールサイドに大きな穴があります。

右サイドをほぼ一人で担当しなければいけないカラスコをどう攻略するか。ストロングポイントでありウィークポイントである右サイドの攻防。その辺に注目して僕は観戦します。いやいやワンチャンスありますよ!


僕は4年前にブラジルのサルバドールでベルギー対アメリカを観ました。それはもう凄いチームでした。あのベルギーと日本が決勝トーナメント1回戦で観られると思うとドキドキとワクワクが止まりません。

平日27時キックオフ?いやいや睡眠不足の価値はありますよ!4年に1回、しかもこの先あるかどうかの大一番。

みなさんがんばってそれぞれの方法で睡眠時間を捧げましょう(笑)それではまた試合後に!


6月30〜7月1日はオアシスへ。 

6月30日(土)、7月1日(日)は名古屋・栄のオアシス21にて、3人制バスケのトップリーグ「3x3.EXE PREMIER」round.4 NAGOYA が開催となります。


これにDLIVE代表サクライがMCとして参加するため出荷作業をお休みとさせて頂きます。


ご迷惑をお掛けいたしますが、どうかご了承ください。


お近くの方はぜひオアシスへお越しいただけたらこれ幸いです。


S__16957513.jpg


詳細はこちらから... 3x3.EXE PREMIER